日本の人口推移は、平成20年をピークとして、それ以後長期低落を続けている。
本市においては、それよりも早い平成7年(41,694人)の段階でピークを迎えており、以後人口は減少の一途を仙っている。その傾向は、平成30年(34,960人)に入っても歯止めがかかる気配はない。
若年世代が、就学や就職等をきっかけに市外へ流出したまま戻ってこない、という事情がその背景にあり、これが人口減少の主な要因になっているものと推測される。そのことからも、市内における「働く場の確保」が、何より不可欠であることが判る。
本市には、地域の特性に根差した地場産業はあまり顕著ではないが、名古屋市の近郊(30km圏域)ということもあり、農村地帯にしては製造業が活発な地域である。中でも「プラスチック製品製造」「繊維工業」「金属製品製造」の事業所は多く、本市地域経済の中核を形成している観がある。
本市の製造業の状況は、直近の工業統計数値で、事業所数は175箇所(但し従業員4人以上の事業所を計上)、従業員数は延べ3,876人となっており、平均従業員数は1社当たり約22人と小規模な事業所が多い。
一方、小売業の状況は、直近の商業統計数値で、事業所数は317箇所、従業員数は延べ1,459人となっているが、過去の推移に注目すると店舗数は減少傾向にある。卸売業においても、事業所数は40箇所、従業員数は延べ324人になっているが、こちらも事業所数、従業員数ともに減少傾向にある。
市内の中小企業において、人材不足や後継者不足は大きな課題であるが、こうした状況に追い打ちをかけるように、企業を取り巻く社会的・経済的環境は厳しさを増している。
この状態を放置すると、市内の産業基盤が崩れかねない懸念も生じる。中小企業者の生産性を一律的に底上げすることで、人手不足に対応した事業基盤の構築を促すとともに、後継者が引き継ぎたいと思えるような企業にしていくことが喫緊の課題と言える。
そこで、当市としては、生産性向上特別措置法第37条第1項の規定に基づく導入促進計画を策定し、中小企業者の先端設備の導入を促すことで、市内の中小企業の経営基盤の強化および経営の継続的な発展に繋げていくこととした。
海津市では、人口減少が進む中、少子高齢化や人手不足、働き方改革への対応等の厳しい事業環境を乗り越えるため、老朽化が進む設備を生産性の高い設備へと刷新し、労働生産性の飛躍的な向上を図ることを目的として「先端設備等導入計画」を中小企業者に提案してもらうべく、市報・ホームページ等で広く周知を図るものとする。
また、認定支援機関をはじめとする各種支援団体と連携し、市内の中小企業者の経営基盤の強化および経営の継続的な発展を図るため、計画期間中に10件の先端設備等導入基本計画の認定を行うことを目標とする。
中小企業者へ先端設備等の導入を促すことで、先端設備等導入計画が認定された中小企業者の労働生産性が、年平均3%以上向上することを目標とする。
海津市の主な産業は、農業を別とすると、「製造業」「卸売業」「小売業」「建設業」「サービス業」等と非常に多岐に渡り、多様な業種が市内の経済・雇用を支えていることが判る。
これらの業種の中小企業者全てにおいて、生産性向上を実現に向かわせる必要がある。したがって、多種多様な産業の設備投資を支援する観点から、本計画において対象とする設備は、生産性向上特別措置法施行規則第1条第1項に定める先端設備の全てとする。
海津市の中小企業者の事業所は、輪中地帯、中山間地、国道258号線沿い、市街地周辺部等、各地域の立地特性に根付いて広域的に立地している。これらの全ての地域で、広く事業者の生産性向上の取組みを支援するのが本市の目標であるため、本計画の対象地域は市内全域とする。
海津市の産業は、製造業、卸売業、小売業、建設業、サービス業と多岐に渡り、多様な業種が市内の経済、雇用を支えているため、本計画において対象とする業種は市内に存在する中小企業が営む全ての業種とする。
また、生産性向上に向けた事業者の取組も新製品の開発、設備およびIT導入による業務の効率化、省エネの推進など多種多様であり、これが海津市の地域活性化に著しく寄与するものと想定されるため、本計画において対象とする事業は、年3%以上の労働生産性向上を見込む全ての事業とする。
国が同意した日から3年間とする。
導入促進基本計画との整合のため、3年間を基本とする。ただし、最大5年間まで延長し、策定することができるものとする。
産業経済部 商工観光課
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